2025/12/01
法定相続情報一覧図とは、被相続人(亡くなった方)とその法定相続人の関係が一目でわかる書類です。
2017年に、相続手続きの負担を軽減するために「法定相続情報証明制度」が作られ、銀行口座の名義変更・解約や相続税の申告における戸籍謄本の代わりとして使用できるようになっています。
法定相続情報一覧図が使える手続きの場面としては、以下のようなものがあります。
法定相続情報一覧図を作成するメリットとして以下のようなものがあげられます。
1.相続手続きでは、通常被相続人の出生から死亡までの戸籍 + 相続人全員の戸籍
を集めて提出しますが、法定相続情報一覧図があれば、戸籍の束を毎回提出しなくてよくなります。
2. 制度の利用・交付はすべて無料です。(一覧図の写しは5通までは無料。追加交付も無料。)
3. 銀行や不動産会社に何度も戸籍原本を持ち歩く必要がなくなり、原本紛失のリスクが大きく減ります。
4. 相続登記、銀行口座の名義変更、保険金手続きなど、複数の窓口で同時進行する場合に非常に効率的です。
5. 2024年から相続登記が義務化されたため、
相続手続きを早く着手しやすくなるというメリットもあります。
また、作成するうえでの注意点として、多くの銀行・保険会社では法定相続情報一覧図を利用できますが、一部では、法定相続情報一覧図のみだと手続きが不可なケース、作成にあたり、一度は戸籍を集める作業自体は必要になるため、申請にある程度の手間がかかること、相続関係が複雑だと作成が難しいといった点があげられます。
ご自身で手続きを進めるのが難しい場合は、専門家(行政書士・司法書士など)へ相談も選択肢の一つです。
時間と手間を考えて、最適な取得方法を選びましょう。