2026/04/17
令和8年度(2026年度)の税制改正では、物価高騰への対応と労働力の確保を目的に、
所得税の「年収の壁」が大幅に引き上げられることとなりました。
今回は具体的な改正内容と、令和8年版の「年収の壁」について整理します。
今回の改正では、物価上昇に連動して控除額を引き上げる恒久的な仕組みに加え、
中低所得層を対象とした時限的な上乗せ措置が導入されています。
まず、基礎控除については、令和7年は最大95万円だったのに対し、
令和8~9年は、年収665万円相当以下の層を対象に、一律104万円まで拡大されます。
また、給与所得控除の最低保障額も、現行の65万円から74万円に引き上げられます。
これにより、所得税の課税最低限(本人が非課税で働けるライン)は、
これまでの160万円から178万円へと大幅に引き上がることになります。
改正後の主な「年収の壁」と、それを超えた際の影響については下記のとおりです。
【社会保険】
◎年収の目安
106万円
◎「年収の壁」を超えた場合の影響
社会保険の扶養から外れ、自ら加入
(従業員51人以上の企業)
【住民税】
◎年収の目安
約119万円
◎「年収の壁」を超えた場合の影響
所得割がかかる可能性がある(自治体により異なる)
【社会保険】
◎年収の目安
130万円
◎「年収の壁」を超えた場合の影響
社会保険の扶養から外れ、自ら加入
(従業員50人以下の企業)
【所得税】
◎年収の目安
136万円
◎「年収の壁」を超えた場合の影響
配偶者控除や扶養控除の対象から外れる
【所得税】
◎年収の目安
159万円
◎「年収の壁」を超えた場合の影響
特定親族特別控除を満額受けられなくなる
【所得税】
◎年収の目安
169万円
◎「年収の壁」を超えた場合の影響
配偶者特別控除を満額受けられなくなる
【所得税】
◎年収の目安
178万円
◎「年収の壁」を超えた場合の影響
本人に所得税がかかる可能性がある
2026年の改正で「所得税の壁」は178万円まで引き上げられましたが、
「社会保険の壁」も依然として存在します。
手取り額を増やすためには、税制の変化だけでなく、社会保険料の負担も含めた
トータルでの働き方を検討しましょう。