2026/06/25
生活必需品である食料品の価格高騰が続くなか、超党派の「社会保障国民会議」の実務者会議では、
食料品の消費税率を現行の8%から引き下げ、所得に連動した給付金を中低所得者に支給することで、
税負担を「実質ゼロ」にするという案が提示されました。
現役世代の手取りを増やすことを主眼に置いたこの減税案は、これからの税制と社会保障のあり方を
占う重要な議論として注目を集めています。
今回の案では、来年4月から2年間限定で、食料品の消費税率を1%に引き下げることが提案
されています。
当初期待されていた「税率0%」ではなく「1%」とされた背景には、レジシステム等の改修に
要する期間の問題があります。
経済産業省の資料によると、税率を0%にする場合、インボイス対応や非課税取引との区別などの
課題から、システム改修に最大1年程度を要します。
一方、1%案であれば約半年での導入が可能であり、 よりスピーディーな実施を優先した内容と
いえるでしょう。
今回の減税措置は恒久的なものではなく、2029年3月末までの「つなぎ」の施策として位置づけ
られます。
2029年4月からは税率が元の8%に戻され、同年秋からは所得に連動したきめ細かな給付制度を
本格導入する計画です。
【議長案のポイント】
<2027年4月1日>
食料品の消費税率を2年間限定で8%から1%に引き下げ
<秋頃>
中低所得者を支援する
「所得に連動したきめ細かな給付」を先行導入
※1%分を給付の財源に充てることで「実質ゼロ」を実現
<28年秋頃>
所得に連動した2回目の給付
※1%分を給付の財源に充てることで「実質ゼロ」を実現
<29年3月31日>
減税終了。
食料品の税率を再び8%に引き上げ
<秋頃>
所得に連動したきめ細かな給付を本格導入
この方針に対し、一部の野党からは「2年後に突如8%へ引き上げるのは大増税となる」
との強い反発が出ています。
減税に伴う現場対応の負担軽減に加え、減税終了後の負担増に対する懸念をどう払拭
できるかについても今後の大きな焦点となるでしょう。
今回の改正案は、システム上の制約から「1%+給付」という形をとっていますが、
期限終了後の8%への回帰を含め、長期的な家計への影響には不透明な部分も残されています。
国民生活に直結する政策だけに、単なる一時的な負担軽減に留まらず、持続可能な社会保障制度
との整合性を備えた深い議論が求められています。